第2288話 九七式艦攻製作9

機体に取り付ける魚雷を製作しました。

この魚雷のことを調べると、真珠湾攻撃の為に技術的に優れた仕組みが組み込まれていることが判りました。

この魚雷は「九一式魚雷」と呼ばれる航空機搭載型魚雷で、真珠湾の浅い水深に停泊する米海軍の艦船を攻撃するために航空機から投下後、水中深く潜らず、且つ進行方向も安定する様に改良が加えられている優れものと判りました。

 

キット付属の魚雷を組み立てた状態です。

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スクリューは2個あり、互いに逆転する方式ですが、スクリューパーツは、上面側は角度を持たせてありますが、下面側は平面のままで、断面を見ると直角三角形になっています。そこで、下側を削り断面が板状に加工しました。

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スクリューを魚雷に取り付けた状態です。

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前記の真珠湾攻撃に合わせて改良を加えた部分を自作することにしました。

参考となる資料を調べたところ、この魚雷は尾部の小さな安定板に着脱式の大型の木製安定板を取り付けています。これは航空機から投下後水中に突入するまでの安定翼で、水中に突入すると脱落するそうです。(改1)

この着脱式の木製安定板を取り付けても空中で数回転ロールする為、内部にジャイロスコープを組み込み、ロールの傾きを検知し、左右に取り付けられた小さな木製ロール安定板を動かしてロールを抑える制御を追加しており、この部分も水中に突入すると脱落するそうです。(改2)

これらを板厚0.3mmのプラバンでそれらしく切り出しました。

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 追加した自作パーツを魚雷本体に取り付けた状態です。

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魚雷全体をタミヤカラー アルミシルバー(TS-17)を塗り、弾頭部はフラットブラック(Mr.COLOR#33)を塗りました。

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追加した木製の着脱式安定板とロール安定板は明灰白色三菱系(Mr.COLOR#35)を塗り、魚雷が完成しました。

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