第2240話 次に製作するのは


次に製作するのは前作と同様、息子が調べていた大叔父の若山善松氏が操縦し、西ラバウル飛行場で事故死した時に使用していた機体です。

この機体は大変興味深い経緯から開発された機体で、ミッドウェイ海戦の敗戦以降戦局が大きく変わり始め、ソロモン諸島など赤道以南の南東方面では米軍爆撃機など航空戦力が脅威を増している頃に、にわかに生まれたといってよい機体になります。その背景は後日紹介したいと思います。
その機体は百式司令部偵察機II型を改造し、九五式軽戦車に搭載された口径37mmの九四式戦車砲を機首に取り付けたものです。
日本本土がB29の爆撃を受けるようになり、機体斜め上に機関砲を取り付けた防空戦闘機が生まれる前に作られたもので、外観上の違いは百式司令部偵察機II型とあまり変わりがありません。


今回使用するキットはハセガワ製の「三菱キ46百式司令部偵察機II型」になります。


キットの中身です。





今回製作する九四式戦車砲付き機体の詳しい写真や図面がなく、戦時中の航空機に関する文献を多く執筆される渡辺洋二さんの幾つかの本などに紹介された記事を参考にして製作することにします。