作品432 North American F-86F-40 Sabre


North American F-86F-40 Sabre
韓国空軍   フジミ   1/72
朝鮮戦争に投入された米空軍初の後退翼採用亜音速ジェット戦闘機。中国から支援を受けたMig-15の登場により劣勢に立たされた米国が、本機の投入により一挙に形勢逆転した名機。



第2156話 韓国空軍 F-86F 完成 
フジミ製‘F-86F SABRE’のフィリピン空軍機と韓国空軍機の2機抱き合わせキットで製作した韓国空軍の機体が完成しました。

この機体は1975年当時、韓国の烏山(Osan)空軍基地に所属していた第10戦術戦闘航空団所属の物です。


朝鮮戦争(1950年6月25日〜1953年7月27日休戦)では、北朝鮮軍にソ連から供給された最新鋭の後退翼ジェット戦闘機MiG-15によって連合国側の戦闘機や爆撃機が多く被害を受けていました。これら被害を受けた連合国側の航空機は第二次世界大戦で活躍したP-51DやF-4UやB-29等で、初期の直線翼採用のジェット戦闘機F-80やF-84も含まれていました。
そこで連合国は米空軍初の後退翼ジェット戦闘機であるF-86Aを投入して、一挙に戦況を逆転することになりますが、その状況は長く続かず北朝鮮も改良型のMiG-15 bisを投入することによって互角の戦いとなりました。
この状況を改善するため投入されたのが空中戦能力を高めたF-86Fで、これで一挙に連合国側が優位に立ったとされています。


下の写真は1952年当時の北朝鮮軍のMiG-15 bisで、操縦はソ連軍のパイロットが行っていた物です。この機体は2010年2月8日の記事で紹介しています。
(アンダーラインの付いた紹介をクリックすると当日の記事が見られます)


下の写真は1953年6月当時の米空軍のF-86Fで、韓国の水原(Suwon)基地に駐留していた物です。この機体は2011年6月16日の記事で紹介しています。
(アンダーラインの付いた紹介をクリックすると当日の記事が見られます)


今回製作したキットは久々に製作したフジミ製のもので、1986年頃に発売が開始された古いキットの再販商品になります。
今回改めてこのキットを評価すると、全体のシルエットだけでなく空気導入部、脚収納庫やエアーブレーキ等の内部構造も再現されており、良い設計の物と思います。但し、デカールの発色はあまり良いとは思いませんでした。
私のコレクションでは過去にフジミ製のキットで‘A-4’ シリーズ、‘A-6’シリーズ、‘A-7’シリーズ、‘F-86’ シリーズだけでなく‘MiG-21’シリーズ等多くの物を製作してきました。
これらはすべて1980年から1990年代の製品で、個人的には気に入っています。
ところが2000年代に入ってからの製品は、縮尺やシルエットに疑問を感じる様になり、個人的には評価していません。
より一層の製品開発に努力をしてもらいたいと思っています。