作品407 Shenyang J-15 Flying Shark


Shenyang J-15 Flying Shark
中国海軍  ハセガワ  1/72
ロシアの Sukhoi Su-33 Flanker D をベースに中国で開発した艦上戦闘機
中国初の空母「遼寧」で現在試験運用中のもの。



第1871話 中国海軍J-15完成
セガワ製「J-15 ‘FLYING SHARK’ 」が完成しました。
この機体は正式名‘Shenyang J-15(中国名:殲撃15)’ と呼ばれ、中国の瀋陽飛機工業集団公司が開発した艦上戦闘機で、ロシアの艦上戦闘機‘Sukhoi SU-33 Flanker D’ をベースにして開発したものといわれています。
現在、中国初の航空母艦遼寧」で運用試験を実施しているものです。
下の写真は‘Sukhoi SU-33 Flanker D’(ハセガワ製)です。


瀋陽飛機工業集団公司にはロシアと‘Sukhoi SU-27 Flanker’ のライセンス契約を結び生産した‘Shenyang J-11B(中国名殲撃11B)’ があり、この‘Shenyang J-11B ’ がロシアとの知的財産権協定に違反したこと事が後に問題になりました。
下の写真は‘Sukhoi SU-27 Flanker’(ハセガワ製)です。


下の写真は‘Shenyang J-11B’(トランペッター製)です。


中国は海洋強国を目指して航空母艦を導入すると共に、これに搭載する戦闘機としてロシアから‘Sukhoi SU-33 Flanker D’ を購入する計画でしたが、中国側が求める技術開示条件や価格面などで合意に至らず決裂し、ロシアから購入することが出来ませんでした。
これに代わる手段として2001年頃、中国はウクライナから開発途中であった‘SU-33’ の試作型‘T-10K-3’ を入手し、これをベースにアビオニクスなどは‘J-11B’ の物を流用して開発したのが‘J-15’ といわれています。
なお、‘J-15’ を搭載し、現在試験運用を行っている中国初の航空母艦旧ソ連時代に建造途中で中断した空母「ヴァリャーグ」を同じウクライナから中国の民間会社が購入し、カジノに転用するといわれていた物を中国の大連で空母として完成させた物です。


今回製作したハセガワ製「J-15‘FLYING SHARK’」は、ホームページ上でキットのパーツが「SU-33 Flanker D」と明示していますが、発売している商品名‘J-15’ として考慮されているのはデカールと塗装指示図だけというのは満足出来ません。
‘SU-33’ と‘J-15’ との相違点を明らかにしてほしいと思いました。
付属するミサイルなどもロシア製空対空ミサイルになっており‘J-15’ に搭載予定のものと違っているため取り付けませんでした。
今回製作した機体は実機写真を参考に駐機状態に改造してあり、主翼の前縁フラップ、フラペロンだけでなく水平尾翼も下げた状態に取付けました。また、排気口、垂直尾翼や尾部のセンサーなども改造を加えました。


キットを総合的に評価するとデカールは一定の品質に達していると思いますが、中身が真の‘J-15’ でない事を含め、細部の表現などもトランペッター製「Chinese J-11B」(‘Shenyang J-11B’)の方が優れていると思います。