第1425話 災害復興支援ボランティア活動2
久々に鎌倉市社会福祉協議会主催の東日本大震災支援ボランティアに参加してきました。
昨年6月にも鎌倉市社会福祉協議会主催の東日本大震災支援ボランティアに参加し、震災発生100日目の被災状況と復興のお手伝いを6月20日の記事で 紹介しました。
(アンダーラインの付いた紹介をクリックすると当日の記事が見られます)
今回は震災発生1年を迎え、前回と同じ宮城県亘理郡山元町復興のお手伝いに参加することができました。
3月8日23時出発の夜行バスで東北自動車道経由仙台東部道路の山元ICへ向かいました。
今回の活動に参加されたのは、ボランティアに応募された女性12名と男性8名の20名で、他に社会福祉協議会からリーダーとして女性が1名参加しており合計21名での活動となりました。
車中、簡単な自己紹介があり、私より先輩の方から鎌倉の海でライフセーバーをやられている女子大生のグループなど多彩なメンバーで、今回初めてボランティアに参加された方も何人かいました。
明け方到着した菅生パーキングエリアで朝食と時間調整しましたが周囲には雪が残っていました。
仙台東部道路の車中から見た仙台空港近くの水田は、前回訪れたとき瓦礫が散らかっていましたが今回は瓦礫が綺麗にかたづけられ除塩作業を行っているようでした。
山元町ボランティアセンターに8時に到着し、ご挨拶と作業内容の説明を受けました。
今日の作業は常磐線山下駅から少し海岸側に入った住宅地の個人宅等3箇所の瓦礫撤去を行うことになりました。
前回訪れた時は、遺体捜索中などの理由で常磐線より海側には立ち入ることができませんでしたが、今回は規制が解除されていました。
作業は3班に分かれ、私たち10名は90坪ほどある敷地の瓦礫撤去作業を開始しました。
霧雨の中、地表30cmほどスコップで掘り起こして瓦礫を探し、分別収集するのですが最初は大変広く感じ、とても終わらないのではないかと心配になりました。
皆さん黙々と作業を進めていましたが、私などと比べライフセーバーの若い女性の作業の早いことに驚きました。話を聞くとライフセーバーの競技の一つ、ビーチ・フラッグスを行う準備で海岸の砂を柔らかく掘り起こす作業を行っているため慣れているとのことでした。
集められた瓦礫の一部です。
昼食の頃には霧雨が雨に変わり、テントの中での昼食になりました。
午後も作業を継続し、作業が終わった他のメンバーも加わり一挙にペースが上がり綺麗に整地されることができました。
一人一人の力は限られますが、皆の力を合わせれば大きな力になることを実感でき、達成感を味わえるのがボランティア活動の魅力です。
作業が終わった頃にはしっかりした雨になっており、テントの周辺は水たまりができていました。
ボランティアセンターに戻り作業の報告を行いました。
ボランティアセンターの入口に貼られた紙が、雨に濡れた私たちの心を明るくしてくれます。
ボランティアセンターからホテルに向かう前に、常磐線を一駅南下した坂元駅近くの被害状況をバスの中から見ることができました。
このあたりは、全ての家が根こそぎ壊され土台しか残らなかった地域で海岸線にあった松林もほとんどがなぎ倒されてしまっていました。
前回と同じ角田市のホテルに入り、入浴後の夕食はいつものように反省会という名目の異業種交流会となり、地酒が大変美味しく感じました。
就寝中の2時半頃に地震が発生し、まだ続く余震の脅威を感じました。
翌日はいつものように4時頃に目が覚め、外を覗くと雪が積もっていました。
朝食後8時にホテルを出発し、山元町ボランティアセンターに向かい、作業の指示を受けました。
今日の作業はイチゴ農家のハウス内での園芸作業のお手伝いと聞き一安心しました。
到着した「山元イチゴ農園」のハウスです。
前回参加した活動もイチゴ農家の復興作業で、津波で破壊されたハウスの整理と瓦礫の撤去でした。
今回はとても綺麗で規模の大きなハウスに正直ビックリし、復興を実感できました。
ハウスの中でオーナーの一人である岩佐さんからお話を伺いました。
山元町は震災前多くのイチゴ農家がありましたが被害を免れたのは4軒ほどで、現在も7軒ほどが再開できた程度とのことでした。
岩佐さんのハウスはイチゴ農家4軒が共同経営する法人として立ち上げ、4億円の借金で新しいハウスを建てたそうです。
1棟のハウスは2160平米の広さがあり、8棟建設し現在4棟でイチゴを栽培できる状態になったそうです。
私たちの作業はイチゴを美味しく大きく育てるために不要なつる(ランナー)を切り取る作業です。(斜め下に伸びているのがつるです)
午前中に2棟分の作業が終わり、参加者全員で記念写真を撮りました。
前列左が岩佐さんです。
「山元イチゴ農園」はイチゴ狩りも楽しめるとのことで、今度はイチゴ狩りに訪れたいと思いました。
作業が終了し、ボランティアセンターで山元町特産のイチゴとリンゴを購入して山元町を離れました。
途中、仙台近くの「極楽湯」で一風呂浴び、遅い昼食をとって帰路につきました。
帰路のバスの中では、一部の人達でまたまた反省会が開かれ楽しい一時を共有しました。
家族への土産はボランティアセンターで買った山元町特産のイチゴとリンゴです。
今回の報告は山元町や坂元町の被害にあった家屋などの写真は敢えて紹介しませんでしたが、手つかずのまま放置されている状態のものが多く、まだまだ支援が必要と感じました。