第1137話 放射能汚染? 2


今回の福島第一原子力発電所事故によって一部地域のホウレンソウ、かき菜、原乳から放射性物質が検出され、対象地域に限って出荷停止となっている。
更に、水道水や海洋水にも放射性物質による汚染が確認されている。


政府は「直ちに健康被害を与えるものでない。」をお念仏のように唱えるばかりで、「風評被害」を押さえるという観点からか(?)正確な情報開示を行なっていないように感じる。


過去に遡ると北朝鮮、インド、パキスタンによる地下核実験や、チェルノブイリ原発事故、さらに中国やソ連(ロシア)による核実験が行なわれていた時にはジェット気流によって運ばれる大気中の放射性物質や海水に含まれる放射性物質など、航空機や船舶及び地上の観測設備を使ってシステマティックに観測を行なっていた。

今回の原発事故では原子力安全・保安院により東京電力が観測したデータが主に発表されているだけでシステマティックに観測した結果が公表されていないように感じる。


ニュースで見る限りホウレンソウはビニールハウスで栽培され、乳牛も牛舎内で飼育されており、十分に密閉された環境ではないが屋外被爆したものでないものも汚染していることになる。
海洋汚染が広がった場合、海産物からの放射能汚染も考えられる。


人体に蓄積された放射性物質により母乳汚染があった場合は、乳児に継続的に放射性物質を与えることになり、この影響はないのだろうか?
幼児や老人など健康弱者に対しても「直ちに健康被害を与えるものでない」と言い切れるのだろうか?
政府は正確な情報開示と国民一人一人が行なうべき対策を公表すべきではないだろうか?