作品231 General Atomics RQ-1A Predator

General Atomics RQ-1A Predator
米空軍  プラッツ  1/72
米空軍が初の実用戦術多用途無人偵察機として1996年に採用した機種。
国防省無人航空機(UAV〜Unmanned Aerial Vehicle)の開発・導入計画「ティア」で定めた要求仕様の中で、高度7600m以下の中高度運用、8〜20時間飛行、索敵範囲500海里で行動できるティア2という部類に属している。


第365話 Predator完成
息子から製作依頼があったRQ-1A Predatorが完成しました。
アーノルド・シュワルツネッガーが出てくる映画の名前のような今回のキットは、私にとって初めて製作した無人偵察機というだけでなく、初めてのプラモ・メーカーの製品でしたが比較的短時間で完成しました。
メーカーのプラッツという会社は、成形技術が高く修正が特に必要ありませんでした。
但し、余りに細いパーツの成形は、努力を買うものの無理があると思いますので、モデル化にあたってもう少し工夫が必要と思いました。
デカールは小さなキットにもかかわらず、カルトグラフ社の発色と精度の良いものが使われており、良好な仕上がりとなりました。
不満に感じた点は、塗装指示図が詳細に記述されていない点です。プロペラ、タイヤホイールや機首のセンサー部分の塗装が表現されていないため、もう少し詳しく表現して欲しいと思いました。


この無人偵察機RQ-1Aについて少し調べてみましたので紹介します。


無人偵察機が生まれた背景は、多くの戦場や紛争地域における偵察飛行中に敵の攻撃で撃墜される事が多く、この対策が求められていた。
このような人的被害、運用コストの低減を目的に無人偵察機の開発が1980年代初めから行われるようになった。
ある意味でラジコン飛行機のハイテク化されたものの実現でしたが、RQ-1Aの性能は、最大運用高度7,620m、最大速度222km/h、航続飛行時間が約40時間にもなるもので、長時間監視区域の監視を行えるものとなっている。
この機体の機首の部分が大きく膨らんでいるのは、通信衛星用パラボラアンテナと合成開口レーダーを内蔵しているためで、機首下部には光学式前方監視用赤外線装置、高性能ズームカメラ、赤外線暗視カメラ等が内蔵されており、全天候での監視が可能になっている。
この機体をコントロールするための地上管制ステーションは、軍用車両として移動可能なもので、パイロットと2名のセンサーオペレーターが操作している。
1998年のコソボ紛争の時に米軍がユーゴスラビアにおけるセルビア軍の監視にRQ-1A Predatorを投入し効果をあげた。
このような実績を元に、現在では攻撃兵器を搭載したMQ-1A Armaments Predatorが生まれ、イラクアフガニスタンに投入されている。
まさに人間に代り、ロボット飛行機が人間を攻撃する時代になっている。
RQ-1Aより、更に高性能・大型化されたRQ-4 Global Hawkという機種が2004年から運用されており、アフガニスタンなどでオサマ・ビン・ラディン一族の監視を行っている。