作品108 Douglas A-1H Skyraider

Douglas A-1H Skyraider
南ベトナム空軍  ハセガワ  1/72
ベトナム戦争当時に南ベトナム政府に供与された攻撃機で航続距離が長く20mm機関砲4門装備し多くの爆弾を搭載してベトコン攻撃に参加していた。


第95話 同時制作 その3
5月1日からP-51と共に制作に入ったA-1Hが完成しましたので本日の作品として紹介します。
前日までに機体の迷彩塗装とウェザリングの一部が終了していましたので筋彫り部分に薄墨色のラインを入れてから脚の取り付けを行いました。
機体の組立が完了したことでデカール貼り作業に入りましたが機体が南ベトナム軍(正確にはベトナム共和国軍)に米軍が供与した機体であるため従来主翼や胴体にあるべき国籍マークがありません。垂直尾翼のラダー部分にベトナム共和国の国旗が小さく描かれているだけで主翼には一切の識別マークが無い機体となりました。胴体には部隊マークと思われるマークを貼り、エンジンカウリング部分の右側だけにベトナムの古い漢字文字を貼る指示になっています。いつも写真を撮る左側が寂しいためデカールに同じ文字がもう1個あったために左側にも貼りました。
デカールを貼り終わってから機体を実戦で使われていた当時のように汚し塗装を行い爆弾他の装備を取り付けて完成しました。
このキットを制作中に長男が米軍の機体でないことに気づき南ベトナムという国の機体であることに驚きがあったようです。20世紀の歴史の中に存在した国であり、わずか31年前の1976年7月に多くのベトナム国民と米国の若い戦士の犠牲を払って北ベトナム(正確にはベトナム民主共和国)に統合された国はすでに忘れ去られているようです。
私たち全学連世代としてベトナム反戦活動を身近に感じてきた世代としては感慨深いものがあります。