作品83 MIG-21MF, 作品84 F-16A Netz

Mikoyan MIG-21MF Fishbed J
イラク空軍  フジミ  1/72
Mig-21の第3世代戦闘機で操縦席後方の膨らみが第2世代のものより更に大きくなった。MFは輸出型機種。


General Dynamics F-16A Netz
イスラエル空軍  ハセガワ  1/72
NetzはF-16A Fighting Falconのイスラエルでの呼称。
セガワのキットにIsradecal社製のデカール使用。垂直尾翼に自作のチャフディスペンサーを追加した。


第79話 中東での戦い5 〜イラン・イラク戦争1980年
本日から再び「中東での戦い」シリーズに戻ります。
もともと親米国家だったイランは、石油利権で得た巨万の富をもとに米国からF-14等の最新兵器を導入していました。ところが1979年に始まったイスラムシーア派イスラム革命で大きく変貌し、米国大使館員の人質篭城事件や米国人の国外退去などで敵対関係となり、米国から戦略物資の補給が途絶えていました。一方イラクはサダムフセイン独裁国家建設を進めており、米、欧、ソ連の援助だけでなくイスラム革命の他地域への伝染を恐れるアラブ諸国からも支援を受け防波堤としてイランと対峙していました。1980年9月本日紹介しているイラクのMig-21等がイランを爆撃し開戦となり、イラクは圧倒的に優位に戦いを進めクルド人地域への化学兵器による攻撃など拡大していきました。
こんな中で、敵の敵は味方の論理からイスラエルがイランを支援するようになり、本日紹介しているイスラエル空軍のF-16が1981年6月にイラク原子力発電所を爆撃し破壊しました。
この戦いでイスラエルから戦略物資の補給を受けたイランの反撃やイスラエルレバノン侵攻などで中東は複雑な状況となり、結局1988年8月に国連安保理による停戦が実現するまで継続しました。