作品429 Mcdonnell Douglas F-4S Phantom II


Mcdonnell Douglas F-4S Phantom II
米海軍   ハセガワ   1/72
米軍初の全天候型艦上戦闘機ベトナム戦争当時の主力戦闘機の派生型。
空母ミッドウェーが横須賀に配属されていた1988年当時の第151戦闘飛行隊’ビジランティーズ’のCAG機。



第2131話 ファントム・ロービジCAG機完成 
Mcdonnell Douglas F-4S Phantom IIが完成しました。
今回製作した機体は横須賀基地を母港としていた空母‘ミッドウェイ’に搭載され、厚木飛行場に駐留する第151戦闘飛行隊‘ビジランティース’の1988年当時のCAG機(Commander Air Group 〜 航空団指令指定機)で、機体全体がグレー系の塗装を施したロービジ(Low visibility 〜 低視認性)塗装の機体となっています。


米国のマクドネル・ダグラス社が開発した‘F-4’ 戦闘機は、アメリカ海軍初の全天候艦上戦闘機として開発され、大型な主翼と高出力の双発ジェットエンジンを装備し、大きな搭載量を特徴としています。
1958年5月に初飛行し、米空軍もその派生型を採用していました。
‘F-4’ 戦闘機はベトナム戦争での活躍などもあり、冷戦時代の西側諸国に多く採用され、航空自衛隊の’F-4EJ’ など派生型も多く総生産機数は5,000機を越えています。
‘F-4’ 戦闘機の実戦での活躍は、1965年3月29日に今回製作した空母‘ミッドウェイ’に搭載された第151戦闘飛行隊の‘F-4B’2機が北ベトナム上空で撃墜され、ベトナム戦争における’F-4’ の初損失という不名誉な記録を残しています。
同年6月17日に同じ空母‘ミッドウェイ’搭載の第21戦闘飛行隊の‘F-4B’ 2機が’MiG-17’ 戦闘機2機を撃墜しており、これが最初の戦果となりました。
海軍向けの‘F-4’ 戦闘機は機関砲を装備しておらず、空対空ミサイルだけの空中戦では機動性に優れた北ベトナム空軍の’MiG-17’ 戦闘機等に苦戦を強いられていました。

今回製作した‘F-4S’ は米海軍向けとしては最終の派生型となり、米海軍は後継機としてベトナム戦争での教訓から機関砲を装備し、機動性に優れた可変後退翼を採用した‘F-14’ 戦闘機に移行しました。


今回製作したキットはハセガワの古くからあるキットであるため、パネルライン等の筋彫りが一部心細くなっており、可も無く不可も無くといったところです。
付属のデカールはカルトグラフ製で発色、強度とも素晴らしいものでした。
デカールを貼った後の表面は輝きが良すぎるため、仕上げにスパークリア半光沢(Mr.COLOR #181)で全体をコーティングしてあります。











以前製作した同じ第151戦闘飛行隊のCAG機で、ベトナム戦争終結1年後の1976年に迎えた米国建国200周年記念塗装を施したハイビジ(High visibility 〜 高視認性)塗装の’F-4J’ と今回製作した’F-4S’ を並べてみました。