作品410 Mikoyan-Gurevich MiG-15bis Fagot


Mikoyan-Gurevich MiG-15bis Fagot
キューバ空軍   エデュアルド   1/72
ソ連のミグ設計局が開発し、共産圏諸国を中心に広く使用されたジェット戦闘機。第2次世界大戦後ドイツから持ち帰った大量の先進航空技術を元に開発され、朝鮮戦争で大活躍した名機。
キューバ危機直前にソビエトから供与されたキューバ空軍初のジェット戦闘機。



第1913話 エデュアルド製MiG-15bis完成  
エデュアルド製‘MiG-15bis’が完成しました。

Mig-15は第二次世界大戦後、ドイツから先進的な航空技術を持ち帰ったソビエトのMikoyan-Gurevich航空局が完成させた後退翼の実用ジェット戦闘機で、エンジンは英国からロールスロイス製ロイスニーン2を入手し、これを改良した物と言われています。
MiG-15を一躍有名にしたのは朝鮮戦争で、初期の戦いで北朝鮮軍のMig-15は強力な火器(37mm機関砲1門、23mm機関砲2門)とソビエトパイロットの力を借りて太平洋戦争当時日本軍が手に負えなかったレシプロ戦闘機のP-51や戦略爆撃機B-29も圧倒したばかりか、米軍初のジェット戦闘機F-84やF-80に対しても有利に戦っていたそうです。
朝鮮戦争の後半になると米軍も最新鋭のF-86Aを投入することで逆にMig-15が圧倒されるようになり、この対抗策としてMig-15の改良型として今回製作したMig-15bis が投入され、再びF-86Aと互角の戦いになったそうです。

以前ソウルにある戦争博物館に展示してある実機のMig-15を見たことがありますが、大変ごつごつした無骨な機体が印象的でした。


今回製作したキューバ空軍の機体を紹介する前に簡単にキューバの歴史を紹介します。
1959年にフィデル・カストロ等による革命勢力により成立したキューバに対して1961年4月15日に在米亡命キューバ人部隊「反革命傭兵軍」が米国の支援の下で、革命政権の打倒と傀儡政権の再興を試みた「ピッグズ湾侵攻作戦」が開始されました。ところがこの作戦は東側諸国の援助を受けたキューバ軍がわずか3日間で撃退に成功しました。これをきっかけにキューバ政府は先の革命が社会主義革命であることを宣言し、ソビエトへの接近を急速に強めました。
キューバ空軍のMiG-15bisは「ピッグズ湾侵攻作戦」のわずか1ヶ月後の1961年5月にキューバ初のジェット戦闘機としてソビエトから供与されたものです。
翌1962年にはケネディ大統領の米国とフルシチョフ首相のソビエトが直接対峙する「キューバ危機」が起きることになります。


今回製作した機体はキューバ空軍の伝説的なパイロットであるヘンリー・ペレスが操縦していた物です。彼は1983年10月アンゴラに派遣されたキューバ軍のMiG-21に搭乗中に撃墜されて亡くなられたそうです。


今回製作したエデュアルド製‘MiG-15bis’のキットは製作開始前に感じたとおり、現時点で‘MiG-15bis’のベストキットという評価になりました。
全体のシルエットだけでなくパーツの成形、メタルエッチングパーツ、デカール、組立説明書とも最良の部類と思います。私が購入した価格(2割引きで2000円以下)ではもっともコストパフォーマンスに優れたキットと思います。











脚柱に取付けるメタルエッチングパーツはあまりにも細かいため取り付けを省略させてもらいました。