第1726話 鎌倉散歩と小雀


昨日、さわやかな天気に誘われ鎌倉駅近くを徘徊(ウォーキング)してきました。


鎌倉市が長い間目指していた「武家の古都・鎌倉」を世界遺産に登録する活動は、イコモスから正式に「不記載」となり、鎌倉市民として残念な結果となりました。
不記載となった理由に鎌倉の歴史的な重要性は認識されたものの、現在残されている社寺や切通し等の防御的な側面だけでは十分な物的証拠にならない(幕府跡、武家屋敷跡などが残されていない)というものと理解しました。
私もサラリーマン生活を退職して2年経過し、暇もできたことから少しずつ鎌倉の歴史遺産を巡るようになりましたが、確かに幕府跡や武家屋敷などを目に見える形で残されていないことを感じていました。


私自身「不記載」になってから、より一層鎌倉の事を知りたくなりインターネットで色々調べ、自分なりに資料をまとめるようになりました。
鎌倉五山」、「鎌倉七口」、「鎌倉六大路」、「鎌倉十橋」、「鎌倉五名水」など鎌倉の名所を表わす数字が多いことにあらためて興味が湧いてきました。
更に「鎌倉七福神巡り」、「鎌倉十三佛霊場巡り」、「鎌倉三十三観音霊場巡り」などもあり、霊場巡りにも興味を持ってきました。


そんなことから昨日は鎌倉駅近くの「祇園山ハイキングコース」とその周辺の寺院を巡ってきました。
始めに訪れた「安養院」はツツジで有名ですが、すでにツツジの盛りは過ぎていました。


北条政子の墓と伝えられている宝篋印塔が残されていました。


次ぎに訪れた「安国論寺」は月曜日閉門とのことで境内に入ることができず、「妙法寺」に向かいました。


本堂前でお線香を立ててから境内を散策しました。

本堂前に白い花のテッセンが咲いていました。
白い花と黒っぽい葉が印象的です。


苔むした階段を登り、日蓮聖人ゆかりの「草庵跡」に向かいました。


護良親王(もりながしんのう)」の墓がある高台から見た由比ヶ浜海岸です。


続いて「祇園山ハイキングコース」へ向かいました。
途中のキンポウジュが満開でした。


八雲神社境内を通り「祇園山ハイキングコース」に入りました。


鎌倉駅に近い「祇園山ハイキングコース」は距離が短いと油断していましたが、以外と上り坂がきつく苦労しました。


途中の展望台から「長谷寺」が見えました。


祇園山ハイキングコース」の最後は鎌倉幕府が滅亡した「東勝寺」跡近くの「北条高時はらきりやぐら」です。
このやぐらで北条高時のほか北条一族870名あまりが自刃したと伝えられています。


今回、鎌倉を色々調べた中で鎌倉幕府の歴代執権の数と江戸幕府の歴代将軍の数を比べたところ執権は16代で将軍は15代で鎌倉幕府の執権の方が多いことに驚きました。
ちなみにここで自刃した北条高時は14代執権で、最後の16代執権北条守時新田義貞軍が鎌倉に攻め入った「洲崎古戦場」近くの「泣き塔」と呼ばれる場所で自刃しました。


このあと「妙隆寺」の「寿老人」と「本覚寺」にある「夷尊神」の「鎌倉七福神」の一部も参拝して戻りました。


家の近くに来て、足下に小雀がうごめいているのを見つけました。

近くに車が走っていることもあり、危険と思い手のひらに乗せたところ大変可愛らしい目で私を眺めてくれました。


私が子供の頃、煉瓦を重ねた罠を作って雀を捕った事や、以前鎌倉の「六地蔵」近くの刃物研ぎ屋の中で主人の肩や手にのって遊んでいた雀を思い出し、自分でも育てられないかとも考えました。
小雀を見つけた場所の屋根の上では親雀が2羽鳴いていることもあり、そばにあった袋状の郵便受けの中に小雀を入れて、後ろ髪を引かれながら家に帰りました。
補足:私の頭にはすでに後ろ髪がありません(笑)