作品361 de Havilland Sea Venom FAW.21


de Havilland Sea Venom FAW.21
英海軍   サイバーホビー   1/72
デハビランド・バンパイアーの性能向上型として開発されたが、再設計する箇所が多くなり後にデハビランド・ベノムと改名された。
1952年に英空軍で採用され、後にこれをベースに海軍向けに改良したのがシーベノムで1954年に部隊配備が始まりスエズ動乱にも参戦した。



第1404話 Sea Venom FAW.21完成
サイバーホビー社製「Sea Venom FAW.21」が完成しました。


胴体・主翼部分と双胴・尾翼部分に分離したまま墨入れとデカール貼りを済ませました。
この機体は複雑な構成でもあり、機体をまとめた状態で作り上げるより分離した状態で作り上げる方が楽でした。



最後に双胴・尾翼部部分を主翼に取付けて完成となりました。
このような組立て方法ができたのはキットの精度が高かったためで、主翼と双胴部分の取付は加工や整形が全く必要ありませんでした。


今回完成した“de Havilland Sea Venom FAW.21”は、正直なところ私は全く知らない機種でした。
de Havilland社は英国の航空機製造会社で、第二次世界大戦中の名機である双発の高速戦闘機モスキートなどを生産していた歴史ある会社です。
Sea Venomの原型となったVenomは1949年9月に試作機が初飛行し、英国空軍が1952年から実戦配備しました。
英国海軍ではVenomをベースに機首にレーダーを装備し、艦載機用に主翼を折畳み構造にして着艦フックも取付けた全天候艦上戦闘機としたSea Venomを採用し、1954年3月から実戦配備しました。


今回製作した機体は1956年に勃発したスエズ動乱第2次中東戦争)に参戦した機体です。
スエズ動乱スエズ運河の国有化を目指したアラブの盟主エジプトと、この権益を確保したい英国とフランスが新興国イスラエルと手を結び戦争の準備を進め、1956年10月にイスラエル軍シナイ半島に侵攻して始まりました。
最新の武器を手にしたイスラエルが一方的にシナイ半島を侵攻し、スエズ運河に迫る状態になりました。
英国・フランスもエジプトへの制裁という名目でスエズ運河近くに侵攻し、スエズ運河地域を軍事的緩衝地帯にするという名目で、英国・フランスが管理するという形で停戦を目指しましたが、結果的に中東への影響力強化を目指す米国が国連と共に英国・フランス・イスラエルに対して圧力を加える形で停戦を実現させた戦いでした。


製作したサイバーホビー社製キットは、製作過程を紹介した記事でも触れましたが、組立説明書が不親切で、組立て方法や塗装について不備が多いと思います。
反面、金型の精度が高くパーツの出来は素晴らしいと思います。唯一機首パーツの合いに問題がある程度でした。
デカールもカルトグラフ製のもので、発色も強度も問題がありませんでした。










エンジン点検口を開けた状態です。


おそらく自分では購入しなかったキットですが、息子がプレゼントしてくれたおかげで美しい機体が完成しました。